器は、材料、仕上げにより手入れの仕方が異なります。
大切な器を末長く使っていただくために、以下の説明をご一読ください。
- 陶器
- 陶土と呼ばれる粘土を原料とし、釉薬(ゆうやく、うわぐすり)が掛かったもので、“土もの”と呼ばれます。水止め加工されたものもありますが、一般に吸水性が高いので、汚れが染み込みやすくなります。当店では、粉引、鉄彩、灰釉、焼締がこれにあたります。
- 磁器
- 陶石、長石などを原料とし、土ものに対し“石もの”と呼ばれます。こちらは、吸水性がありませんので、汚れが染み込まず、比較的扱いやすい器です。
ご購入後の器の最初のお手入れ
“高台の確認”

器をご購入後、高台をご確認ください。
発送前に検品していますが、まれにザラつきが気になる場合があります。高台がザラザラしたままですと、テーブル、棚、積み重ねたときに、ほかの器を傷つけてしまうことがあります。ザラつきが気になる場合は、目の細かい紙ヤスリ(サンドペーパー)や砥石などで磨いてください。
“米のとぎ汁で器を煮る”


土ものの場合、特に白化粧を施したものや粉引、焼締と呼ばれるものは、お米のとぎ汁、あるいは炊いたお米をひとつまみ入れた水に浸し、弱火で30分ほど煮てください。沸騰してから器を入れると、急な温度変化で割れる場合があります。器を煮る際は、水(冷水)から煮始めてください。また、グラグラと煮立てると器どうしが擦れて、縁が欠ける場合があります。弱火で静かに煮るようにしてください。


その後、ゆっくり冷まし、ていねいに水洗いします。最後に、ふきんで水気をふき取り、自然乾燥させてください。
土ものは吸水性が高く、そのままでは水分や油分を吸いやすくなっています。こうしたお手入れをすることによって、お米のでんぷん質が器に目止めをしてくれます。
※同じ粉引でも“水止め加工”されたものは、煮沸すると変色することがありますので、ご使用前に水に浸けておくだけでにしてください。石川若彦さんの器がこれにあたります。詳しくは、個々の器紹介ページの「お手入れ」の箇所をご覧ください。
磁器の場合、高台にザラつきがなければ、汚れを落とし、そのままお使いになれます。
ご使用前と普段のお手入れ

石ものは、吸水性がありませんので、そのままお使いになれます。
一方、土ものは、吸水性があるため、そのままご使用になると、釉薬と素地の間や貫入に水分や油分が染み込み、汚れや匂いが染みついてしまいます。そこで、ご使用前に十分水に浸してください。
このとき色の白い粉引は、灰色に変色(写真左)することがありますが、乾燥させると、また元の色(写真右)に戻ります。
- 粉引(こひき、こびき)
- 素地に白泥(泥状の磁土)を掛け、さらに透明の釉薬を掛けて焼く技法
- 焼締(やきしめ)
- 釉薬を掛けずに高温で焼き上げたもの
- 貫入(かんにゅう)
- 焼き上がった器が冷やされた時、素地と釉薬の収縮率の違いから釉薬を掛けた面に現れるヒビのこと。ヒビが創る風合いを景色として楽しみます。
機器の使用
電子レンジ、オーブンの使用について
土もの、石もの共に、機器の使用後、急な冷却は、おやめください。ヒビや割れの原因になります。特に高温のオーブンから出す際、急な温度変化で割れることがあります。
手作りの器は、似たものはあっても同じものはふたつとなく、この世にひとつしかありません。大切な1枚が破損した場合、全く同じものは用意できません。当店としては、お買いいただいた器を末長くお使いいただくために、こうした機器のご利用はできるだけご遠慮くださいますようお願いいたします。
なお、家庭用機器でのご使用で問題のない器は、個々の器紹介ページの“お取り扱い”に記載しています。
食器洗浄機の使用について
食器洗浄機の専用洗剤の中には、器の釉薬を傷め、ツヤをなくしたり、劣化させてしまう場合があります。また、水流によって傷がついてしまったり、振動で他の器と擦れ合ったり、ぶつかり合って割れてしまう可能性があります。
以上の理由から、食器洗浄器のご利用はお控えください。
使用後のお取り扱いについて
- 磨き粉(クレンザー)やたわしの使用は避け、やわらかいスポンジ等で洗ってください
(焼締の器は、たわしのような毛先のあるもので、凹凸をきちんと洗ってください) - お使いになった後の汚れは、早めに落としてください
- 長時間の浸け置き洗いは、変色する可能性がありますので避けてください
- 茶渋などの汚れは、市販のキッチン用漂白剤を薄めてつけてください
- 洗浄後は水気を拭き、よく乾かして湿気のないところに保管してください
(器を乾かすときは、釉薬の掛かっていない高台部分を上にすると、水分が抜けやすくなります) - 急激な温度変化は、破損の原因になりますので、ご注意ください
- 縁の薄い器や高台にザラつきのある器を重ねる場合は、間に薄紙を1枚敷いてください
